2026.04.03 コラム
橋梁塗装工事とは
橋梁塗装工事とは、橋(橋梁)の鋼材や構造部材に塗装を施し、腐食・劣化から守るための工事です。橋梁は雨・風・紫外線・塩分など過酷な環境に常にさらされており、塗装はその橋を長期にわたって守るための最も基本的かつ重要なメンテナンスです。
塗装が劣化して放置されると、鋼材の錆びが急速に進行し、最終的には橋全体の強度低下や架け替えが必要になるケースもあります。橋梁塗装工事は、インフラを安全に・低コストで維持し続けるための不可欠な取り組みです。
橋梁塗装工事の目的
橋梁塗装工事には大きく3つの目的があります。
1つ目は防錆・長寿命化です。塗膜が鋼材を覆うことで、酸素・水分・塩分の接触を遮断し、腐食の進行を防ぎます。適切な塗装管理によって橋梁の供用期間を大幅に延ばすことができます。
2つ目は安全性の確保です。鋼材の腐食が進むと断面欠損が生じ、橋の耐荷力が低下します。定期的な塗装更新が、橋梁の構造安全性を維持する上で直接的な役割を担っています。
3つ目はコスト削減です。塗装の維持管理を怠ると腐食が進行し、最終的には大規模な補修や架け替えが必要になります。定期的な塗装工事によってそのリスクを回避し、長期的なライフサイクルコストを大幅に抑えることができます。
なぜ今、橋梁塗装が重要なのか
日本の橋梁の多くは高度経済成長期に集中して建設されており、今後一斉に老朽化の波が押し寄せます。国土交通省のデータでは、建設後50年以上経過した橋梁の割合が2033年頃には約6割に達すると見込まれています。
こうした背景から、「壊れてから直す」事後保全ではなく、「傷む前に塗装で守る」予防保全の考え方が強く求められています。塗装が健全なうちに塗り替えを行えば、費用も工期も大幅に抑えられます。
橋梁塗装が必要な主な劣化症状
以下の症状が確認された場合は、早急に専門業者へ相談することをお勧めします。
塗膜の剥離・膨れ
塗膜が素地から浮き上がったり剥がれたりしている状態です。内部に水分が侵入しているサインであり、放置すると鋼材の腐食が急速に進行します。
発錆(赤錆・点錆)
塗膜が劣化した箇所から鋼材表面に錆が発生している状態です。点錆の段階で対処すれば補修範囲は最小限で済みますが、放置すると全面腐食に広がります。
塗膜のチョーキング(白亜化)
塗膜表面が紫外線や雨水の影響で粉状に劣化する現象です。塗膜の防錆機能が著しく低下しているサインであり、塗り替えのタイミングを示しています。
塗膜のひび割れ・変色
乾燥・紫外線・温度変化により塗膜にひび割れや変色が生じている状態です。防護機能の低下が始まっており、早期の塗り替えが必要です。
橋梁塗装工事の主な工法
塗替え塗装工法
既存の塗膜を除去または下地処理した上で、新たな塗装系を施工する最も基本的な工法です。塗膜の劣化状況に応じて、全面塗替えと部分塗替えを使い分けます。
塗装系は「下塗り・中塗り・上塗り」の複数層で構成されており、各層が役割を分担して高い防錆性能を発揮します。弊社では1級塗装技能士が各層の塗り厚・仕様を厳格に管理し、定められた基準を確実にクリアしています。
素地調整(ケレン)
塗装工事において素地調整(ケレン)は最も重要な工程のひとつです。既存の錆・旧塗膜・汚れを除去し、塗料の密着性を確保します。ケレンの品質が塗膜の耐久性を大きく左右するため、経験豊富な職人による丁寧な施工が不可欠です。
ケレンには1種(ブラスト処理)2種(剥離後、電動工具で地金を見せる )3種(電動工具で既存塗膜の劣化箇所を削る)4種(手工具による軽微な清掃)まで等級があり、劣化状況に応じて適切な等級を選定します。
重防食塗装
塩害地域(沿岸部)や腐食環境が厳しい箇所に適用する高耐久塗装です。エポキシ系・ウレタン系など高性能塗料を使用し、通常の塗装系より長期間にわたって防錆性能を維持します。
金属溶射
溶融した金属(亜鉛・アルミ等)を鋼材表面に吹き付けて防錆層を形成する工法です。塗料では対応が難しい過酷な環境や長期耐久が求められる部位に適用されます。
橋梁塗装工事の流れ
①調査・点検
目視による塗膜状態の確認、打音検査、塗膜厚測定などを実施します。塗膜の剥離・発錆・チョーキングの範囲と程度を正確に把握することが、適切な工法選定の基礎となります。
②診断・劣化分析
使用されている既存塗料の種類(鉛系・クロム系等の有害物質含有の有無)も確認し、適切な除去方法を決定します。
③施工計画・工法選定
劣化状況・環境条件・予算・発注者の要求仕様をもとに、最適な塗装系と素地調整等級を選定します。施工計画書を作成し、役所・発注者との協議・承認を経て着工準備に移ります。
④施工
仮設足場・飛散防止養生の設置後、素地調整→下塗り→中塗り→上塗りの順で施工します。弊社では職長が毎朝ミーティングを実施し、安全衛生保護具の着用を目視で確認。社長自らも全稼働現場を巡回し、品質と安全を二重チェックしています。現場には施工開始の30分以上前に到着し、準備を万全に整えた上で作業に臨みます。
⑤完了検査・維持管理
施工完了後、発注者(役所等)による各工程検査・完成検査を受検します。塗膜厚・仕上がり状態・使用材料など、定められた仕様を全てクリアすることが求められます。弊社はこれまで全検査を確実にクリアしてきた実績があります。引渡し後の定期点検・維持管理のご相談にも対応しています。
塗替えと新設塗装の違い
新設橋梁への塗装(新設塗装)と既設橋梁の塗替え(塗替え塗装)では、工法・手順・注意点が異なります。塗替えでは既存塗膜の状態確認と適切な素地調整が特に重要であり、旧塗膜に鉛・クロム等の有害物質が含まれる場合は、法令に基づいた適切な除去・処理が必要です。弊社は公共工事での豊富な実績から、こうした対応にも熟知しています。
当社が選ばれる理由・強み
20年超のベテラン職人と1級塗装技能士5名
実務経験20年以上の職人が10名在籍しており、そのうち1級塗装技能士(公共塗装作業)が5名います。塗膜の何層塗れば規定の厚さになるか、どの工程でどれだけの時間と材料が必要かを体で知るベテランが各現場を管理します。役所の各工程検査・完成検査も確実にクリアできる技術力が、弊社の最大の強みです。
徹底した安全管理と無事故継続
職長が毎朝ミーティングで安全衛生保護具の着用を目視確認しています。さらに社長自らが全稼働現場を定期的に巡回し、各職人に直接声がけすることで自己管理意識を高めています。この取り組みにより、創業以来無事故・無災害を継続中です。労災リスクが低く、お客様・施主に安心してお任せいただける体制を整えています。
施工の丁寧さとリピート率90%以上
鉄の端部・ボルトの隅まで細かく丁寧に塗装することをモットーとしており、施工ムラの少なさからリピート率は90%以上を維持しています。工期30分前には現場到着・準備を開始し、工期厳守を徹底しています。この姿勢が元請け業者からの継続的な信頼につながっています。
全国対応・公共工事9割の実績
千葉・三重・滋賀など全国各地での施工実績を持ち、人材・機材ともに全国展開できる体制を整えています。受注案件の9割が公共工事であり、役所から求められる厳格な品質基準への対応を得意としています。創業9年で90件以上、最短2〜3ヶ月から長期では2年以上の工事まで幅広く対応しています。
元請け業者・発注者からの高い評価
2021年に千代田レイヤーから感謝状、2023年にはピーエス三菱から表彰状を授与されています。定められた仕様・塗り厚を確実に守る正確な施工が、元請け業者からの信頼の源泉です。長期的なパートナーとして繰り返しご発注いただいている元請け企業が多数あります。
施工会社の選び方
実績の確認ポイント
橋梁塗装の施工実績件数と年数を確認しましょう。特に公共工事の受注実績は、役所の厳格な品質基準をクリアしてきた証明になります。元請け企業からの評価・表彰実績や、写真付きの施工事例を提示できるかも確認するとよいでしょう。
技術力・資格
1級塗装技能士が在籍しているかどうかは確認しましょう。資格者が現場を直接管理しているかどうかも重要です。塗膜厚の管理・素地調整の品質・仕様書通りの施工ができるかどうかは、職人の経験と技術力に大きく左右されます。
対応エリア・安全管理体制
対応可能エリアを事前に確認した上で、安全衛生管理体制が整っているか(保護具着用・朝礼実施等)も合わせて確認することをお勧めします。工期厳守の実績があるか、アフターフォローや維持管理相談に対応できるかも、長期的なパートナー選びの重要な基準です。
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鋼塗株式会社は、橋梁・鋼構造物を対象とする塗装工事を行なっております。
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プロとして責任をもって施工いたします。
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